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私の母は、暑がりだ。だから冷たいものばかり飲んでいる。

私は「体を冷やすと太るし、体温が低いと、病気になりやすいんだよ?暑くても、温かいものか、常温のものを飲むといいよ」と言って、それに関連する本もあげたのだが、長い間の習慣は、なかなか変えられないようだった。

だけど先日、直接、手を当ててヒーリングをした時に「温かくて気持ち良い」ということを、体が分かってくれたのか「やっぱり体は、温めた方が良いのかな?今度来るとき、腹巻買って来て」というメールがきた。

これは私が、腹巻しているのを見せびらかしたからだと思うが、そう言うので、探して、買って持って行った。

だけど母の体には、背中からお尻にかけて、カビが生えたと言う。

は?カビ?人の体に、カビなんて生えるの?

皮膚科に行って、塗り薬を貰ったので「塗ってくれ」と言われた。赤い湿疹のようなものが、広範囲に出来ている。胸元にも出来ていた。

「これ、床ずれじゃないの?」と聞くと、「顕微鏡で見て、それでカビだって言ってた」と言う。

汗と湿気で、生えたそうだ。確かに、言われてみれば、布団に寝ていて、蒸れるところと、汗がたまりやすいところに、出来ている。

これじゃ腹巻は、当分オアズケだよなぁ。せっかく買っていったのに・・・。

カビにヒーリングしようかと思ったけれど、温かくなるとカビは増えそうだし、暑いと感じるとカビのところが痒くなるみたいなので、掻いてはいけないと言われてるし、うーんと悩み、今回はヒーリングではなく、団扇であおいで、少しでも乾燥させることにした。

でも母は、ヒーリングして貰いたいのか、「右肩の感覚がなくなった」と言うので、そこは少しヒーリングをした。この感覚麻痺は、首から、きているようだった。

体にカビが生えたり、感覚が麻痺してきたり、大丈夫かなぁ?と不安になる。チューブが外せる見込みは、まだ立っていないみたいだし。

でも母は、私が帰るのを見送りながら、エレベーターの前で、軽くストレッチしたり、ヒンズースクワットしたり、して見せた。運動しないと、なまっちゃうことをアプローチしたかったようだけど、それだけ動けるなら大丈夫、なのかな。

「だいぶ良くなってきたよなぁ。喋れるように、なってきたし」エレベーターの中で、父が言う。

そういえば、今日はほとんど、筆談はしなかった。かすかに聞こえる母の声とジェスチャーで会話した。

正確には、喋れるようになってきた訳ではなくて、私たちが、この状況に慣れてきてしまったのかもしれない。家族だから、言わなくても分かることは、たくさんある。夫婦なら、なおさらだろう。

でもまぁ、ヒンズースクワットをして見せて、おどけるようになってきたのは、精神的には、かなり回復したってことだよね。病は気から。やはり母ちゃんには、私たちを奈落の底に突き落とすような、つまらないダジャレを言って、笑ってる母ちゃんで、いて欲しい。

さて。

帰宅してから、私は狂ったように、ギターを弾いた。

ギターに、カビが生えてないことを祈りながら、久しぶりにケースを開けた(笑)

カビは生えていなかったけれど、私の腕が、錆びていた。

く〜。あれだけ練習して、弾けるようになったものが、弾けなくなってる。薬指が、動きゃしない。私も、鍛えなおさなきゃな。