情けねーな★七実
■演奏動画100本ノック!24曲目オリジナル曲「情けねーな」
この曲は恋愛の歌のように聞こえてしまうかもしれないが、実は、婆さんのことを歌っている。
私は婆さんっ子で、婆さんに色々なことを教わって、育てられてきた。
母親のようでもあり、芸事の師のような存在でもあったのだが、ある時から、婆さんはアルツハイマーと鬱病になってしまった。
すぐに自殺したがるので、一人暮らしさせておくのは危ないということで、私が一緒に住んで婆さんの面倒を見ていた。
シャキッとした人だったのに、どんどん子供みたいになっていってしまった。
病気だから仕方ないのだけど、婆さんがどんどんボケて、様変わりしていくのを見るのは、きつかった。
それと、仕事を午前中だけに減らして、バンドや音楽活動を一切断って、婆さんの面倒を見る生活に疲れてしまったので、その役目を母親にバトンタッチし、私は婆さんから逃げてしまった。
最後に婆さんに会った時、婆さんは私のことが誰だか分からなかった。
孫の七実は、彼女が持っている写真の中にいて(幼稚園の頃の私)、目の前にいる私は、親切などこかのお姉さんだと思っていたようだ。
仕方ないのだけど、悲しかった。
私の誕生日の夜に、母親から電話があり、婆さんが亡くなったと知った。
婆さんの面倒をみずに、逃げてしまった自分を責めた。
婆さんが大好きで一緒にいたいのに、ボケてしまった婆さんと一緒にいると自分が壊れてしまいそうで逃げてしまって、それに対して後悔の気持ちを抱えながら、婆さんの死に顔を見ている自分を、もう取り戻せない、どうすることも出来ない自分を、情けねーなと思った。
そういうことを上手く表現出来なくて、こういう歌になりました。