ギター弦のペンダント
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今はすぐに張り替えられるけど、ギターを始めた当初は、張り替えるのに、ものすごく時間がかかった。
で、張り替える度に、古くなった弦は捨てるんだけど、その頃は、それを「勿体ない、何かに使える」と言って、捨てずにとっておく祖母がいた。
使用済みの弦なんて、とっておいても、他に何にも使い道がない。
エレキギターの弦は針金みたいなもんで、先端が、ささったりしたら危ないから「捨てろ」って言っても、祖母は捨てない。
私に似て、頑固なのだ。
そうして祖母は、私が排出する、たくさんの使用済み弦を溜め込み「何かに使えないか?」と試行錯誤していたが、そのうち「弦は再利用出来ない」と悟ったようだった。
しかし彼女は、諦めない。
そういう、しつこいところも私に似てるのだ。
今度は、弦ではない部分に着目した。

弦は諦めて捨てるようになったが、この丸い部品だけ外して、溜めておいて、なんと、これを糸で繋いで、ペンダントを作ってしまった。
こんなものでペンダントを作ったのは、世界広しといえど、祖母くらいしかいないと思う。
作ったところで、私も、祖母自身も、そのペンダントを身につけはしなかったと思うが「どうだ、再利用できたぞ」という、祖母のどや顔は忘れられない。
弦を張り替えると思い出す、今は亡き祖母の思い出。